タタミについて

畳のよさ・効能

最近の日本の住宅ではフローリングの部屋が増え、和室が無い住まいも珍しくなくなってきました。 しかし次第に洋風化されてきた私たちの暮らしの中で、今また和室の良さや畳の良さが見直されてきています。畳のある和の空間に足を踏み入れた時、本能的に心が安らぎ、「気持ちいい」「気持ちが和む」「ホッとする」 という不思議な気分になることはありませんか?
それは、畳に隠された「優れた効能」があるからなのです。 下記のように様々な新聞記事や研究者等によってその効能は実証されています。


集中力が高まる!

熊本で実験がありました。中学生19人に簡単な算数の問題を解いてもらいました。
まず19名を4つのグループに分け「畳の部屋」と会議室にそれぞれ1時間いてもらい、問題を解いてもらいました。 その後部屋を入れ替えて再び問題を解いてもらいました。
その結果「畳」のある部屋の方が10問程度正解数が多かったという結果が出ました。
アンケートで子供達も「畳の部屋」の方がよかったと答えております。
この実験で会議室はざわざわして落ち着かなかったが、畳の部屋に入ると10分程度で静かになったとのこと。 畳には精神を落ち着かせ集中力を高めてくれることが実証されたわけです。(「敷物新聞」より)

浄化作用がある!

畳は空気をきれいにしてくれます。東京大学工学部の西村肇教授の研究室により、二酸化窒素を蘭草が吸収し60分で部屋の濃度を 10分の1に減らすことが示されております。また、蘭草+わら畳床がホルムアルデヒドを吸着して部屋の空気をきれいに してくれている可能性を研究者が指摘しております。(「心地よい畳の生活」10ページ参照)

抗菌性がある!

畳に使用している、蘭草には強い抗菌性があります。森田洋博士(北九州市立大学国際環境工学部)の研究でサルモネラ菌・ ブドウ球菌・腸管出血性大腸菌(O-157・O-26・O-111)・バチルス菌・ミクロコッカス菌等に抗菌性を示し繁殖を抑えることが実証されております。

吸音力・遮音力がある!

わら畳は、優れた吸音・遮音性を持っており静かで優しい空間を作り出しておます。条件にもよりますが、
フローリングの部屋に比べて音の大きさは約半分になると言われております。(日本女子大学理工学部数物科学科 元教授南澤明子先生の資料より)

人の五感にやさしい!

畳は触覚や聴覚に快い材料と言えますが、視覚や臭覚のうえでも親しみやすい材料であることがはっきりしております。京都大学の増田稔先生は人間の好ましく 感じる色はYR系の色で、畳の色を色相・彩度平面で分析すると、畳の黄色がかった色相が暖かさのイメージを誘い、彩度が低く木材に近いことから、上品で他の材料と色彩的に良く調和することを指摘されています。
また、匂いについても研究された方がおられ畳の匂いは、「快い」と「自然な」の中間にあたり、嗅覚的にも畳が優しい材料で あることを報告されています。(日本女子大学理工学部数物科学科 元教授南澤明子先生の資料より)

畳の種類と構造

畳表は、収穫した原草を何種類もの長さに分けて抜き分けて畳表に織り上げます。それによってさまざまな種類の畳表ができます。

一枚の畳表には約4,000本から7,000本のいぐさが使用されます。

良いいぐさとは、茎に変色や病気・傷などがなく、根元から先端まで充実し、1本1本の太さや色が揃っているものです。


畳は一般的に「畳床」「畳表」「畳縁」という3つの部分で構成されています。
畳は、表面に見える畳表と芯の部分に当たる畳床を重ねたものに、畳縁を縫い付けて出来上がります。

畳床(たたみどこ)

「畳床」は畳の中心部分で外からは見えませんが、畳にとって最も重要な部分です。
畳は、適度な硬さ・遮音性・保温性・吸放湿性など多くの機能を有していますが、特にわら100%の畳床には転んでも怪我をしにくいという特性があり、お年寄りや幼児などに優しい機能といえます

稲わら畳床

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40~45cmに交互に重ねたわらを5~5.5cmに圧縮して縫い合わせて出来ています。
全体がわらと空気の層で出来ており、独特の柔軟性・ほど良い硬さを持っています。抜群の遮音性・吸放湿性があり、転んでも怪我をしにくい機能性質はこの故です。
また管理がよく極度の湿気が無ければ耐久力は抜群です。
また廃材になっても地球に優しい素材です。

稲わらサンドイッチ畳

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一番多く「わら」を使う中心部分にポリスチレンフォーム板を入れ、上下「わら」のサンドイッチタイプで「稲わら畳床」程ではありませんが、クッション性があります。また、ポリスチレンフォームが湿気に強いことから多湿な部屋に、軽量なことから二階などへの使用に向いております。

建材畳床

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木材パルプで作った畳ボードとポリスチレンフォーム板を使ったタイプです。
種類にその構造によってKT-Ⅰ・KT-Ⅱ・KT-Ⅲ・KT-K・KT-Nの5種類があります。(写真はKT-Ⅲ)

畳表(たたみおもて)

畳表は「イ草」を織ったものです。
畳表に使われるい草は「丸い」と「三角い(七島い)」があります。
一般的に縁付き畳には「丸い」、縁なし畳には「丸い」か「三角い」で織られた畳表が使われます。
「丸い」は断面が真丸く、芯の部分に海綿状の綿がしっかり入り、表皮が厚いものほど上質です。
「三角い」は太く、草に油気があり、十分な強度を有したものほど上質です。
イ草農家が一年間大変な苦労をして田んぼで育てたイ草を、生産農家や畳表製造業者が織って畳表に仕上げます。

品質は草丈が長く、太さと色合いが均一なイ草で織られた畳表ほど上質な畳表です。同じ農家で、イ草の長さ等の状態により上級品から並級品までの畳表が生産されます。

畳表は海綿状の芯の部分と表皮で出来ています。
上質なものほど表皮が厚く海綿状部分が大きくなります。
そのため独特な「柔軟性」と「足ざわり」があり、畳床との組み合わせによる程よい刺激が脳や体に良い影響をもたらしていることが実験により実証されています。
近年の研究によりホルムアルデヒドやNo2を強力に吸収し、更にプラスイオンも少なくするなど、同じ家の中でも畳のある部屋は人にとって優しい環境であることがわかって来ました。
心が落ち着く・集中力が増すなどの効果は、「色合い」や「香り」など畳特有の機能性質によるものと考えられています。
更に抜群の抗菌性を有しており中毒性細菌や腐敗細菌に対し繁殖を抑える力が実証されており、他にもお風呂に繁殖するレジオネラ菌や水虫の原因の白癬菌に対しても抗菌性が実証されております。
今後も更に多くの機能性能が明らかになっていくでしょう。

畳縁(たたみべり)

畳縁は畳の巾部分(畳表の切り落とし部分)を保護補強するための布製の素材です。
畳縁をしっかり縫うことで型崩れ・ほつれが無くなります。
また、日本の歴史においては畳縁の色や柄は権威の象徴でもあり、その畳を使用する者の身分を表すものでした。
使用に際してはきちんとした取り決めがありました。
素材も絹・麻・綿があり現在はそれにポリエステル等が加わり、色も柄も多彩になり見本を見て選択を楽しんでおられるお客様も多くなっています。
畳縁を変えるだけでもお部屋の雰囲気がガラッと変わるため、リフォームの一つの方法としても着目されています。

よい畳の選び方

よい畳をお選びいただくためのチェックポイント 。


現物見本を実際に見て、触れて、確かめましょう。

新築や、増・改築によって新しい畳を入れるときは、まず現物見本をよく見て、畳全体に均一性のある硬さと適度の弾力性が感じられることや、表面に凸凹がないかなどを確かめます。

畳床がどんな種類のものかを確かめましょう。

畳床には大きく分けて「稲わら畳床」、「稲わらサンドイッチ畳床」、「建材畳床」の3種類があります。 普段は目に見えないところですので、畳屋さんにそれぞれの特性などを聞いて、使う用途や住まいの条件に合った 素材を選ぶことが大切です。

イ草の状態はどうかを確かめましょう。

細く長いイ草で、編みあがりが均一で密度のある畳表になっているかどうか。畳は、床の良し悪しと、イ草の良し悪しが最も大切なポイントです。特に畳表の良し悪しは、歩く感触や部屋の風合いを左右します。

防虫、防カビ処理はどうかを確かめましょう。

畳床や畳を作る過程で防虫処理を行いますが、防虫紙や防虫糸その他の使用状況を確認しておくことをおすすめします。

価格は適正かを確かめ、畳替えに要する費用も考慮しましょう。

畳は、種類やサイズによって価格が違います。畳を使用する住宅(木造、コンクリート造等)や敷き込む部屋の位置なども考慮して選ぶことをおすすめします。また、畳替えの際は、家財の移動費用なども確かめておくとよいでしょう。

安心と信頼のマーク

全日本畳事業協同組合では組合員と共に技能の研鑽に努めており(1・2級畳技能士の資格取得・技能向上訓練の実施の積極的推奨) 更に財団法人日本規格協会と共催にて、品質管理責任者セミナーを実施し品質管理の充実を目指しております。既に多くの1・2級畳技能士と品質管理者が誕生しております。当組合では今後とも真のプロを目標に皆様のニーズにお答えできるよう 最善を尽くしてまいります。

私共、畳組合加盟店は下記の通り責任ある施工に努めております。
全店品質管理責任資格をもっています。
品質保証証紙を貼って責任施工に努めます。
より良い製品を責任をもってお客様に提供します。
左図の証紙・シールは品質表示証です。責任施工の証として発行いたしております。
納入された畳の貼付をご確認下さい。